床矯正

保存的矯正治療を処置するにあたり、以下の事を念頭に治療にあたっています。

  1. 歯科治療の多くは、治療という名目で歯を傷つけています。
    傷つけられた歯・抜かれた歯は、元には戻りません。
    そして、機能の低下が起こります。
    できるだけ歯を保存する姿勢が大切だと思います。
    これに基づいて治療しますので、非抜歯による治療を大前提としています。
  2. 床矯正の治療方針は、保存的矯正治療を基本としています。
    歯と顎の大きさがアンバランスで、未発育な顎を床矯正装置により適切に拡大し、歯を移動することによって解決します。
  3. .床矯正装置の可動条件、装着条件は、患者さんの生活環境、社会環境に合わせて設定します。
    装置のネジを可動しなかったり、決められた装着時間を守らないと
    いつまでたっても治療は終了しません。
  4. 矯正治療を必要とする患者さんは、顔を構成している上顎骨、下顎骨が未発育です。
    つまり、歯並びの問題は歯だけではなく、顔の萎縮に大きく関与しています。
    「良い歯並び」は「良い顔貌」につながる問題です。
    当院は、歯並びだけが良くなればいいとは考えていません。
    患者さんを「良い顔」に育成することが歯科医師の仕事と考えて治療にあたっています。
  5. 矯正治療は現在、保険治療の対象ではありません。
    今までの矯正治療の費用は一般的に高額です。
    しかし、床矯正では早期の治療開始により、上顎だけ、あるいは下顎だけで終了するケースもあります。
    早期に来院して、装置1つで終了するケースもあります。
    治療が複雑になり、いくつかの装置が必要なケースもあります。
    早期の治療開始が大切です。

やなぎだ歯科医院の費用詳細

早期の治療なら、初診料・検査代を含めて10万円くらいから直せます。
よほどひどい状態の人で、20万円~30万円かかる場合もありますが、
従来の矯正治療より大幅に安くできます。

検査 歯型作成
  写真撮影:口内、顔(正面・横)、全身(正面・横)
  レントゲン撮影
費用 検査(矯正初診料):3万円
  装置(1個単位):6万円~
  通院(定期検査など):1ヶ月で千円位(個人差あり)

治療開始のタイミング

治療の開始はいつが最適でしょうか?

矯正治療において、12~15才からの治療開始がもっともいいといわれるのは、抜く歯(第一小臼歯・前から数えて犬歯の次の歯)が生えていないからです。
この歯は、10才半~11才頃生えてきます。
つまり、抜く歯が生えるのを待っているのです。
歯が並ばない小さな顎に歯並びをそろえるのは当医院としては納得できません。
人間の器官に無駄はありません。
歯を抜くことで、全身のバランスを崩す危険も恐いですし、
特に子どもの場合は咬む刺激が減少することにより、顔の改善は期待できなくなるでしょう。

人の顔は、2回の発育する徒競走の時期があります。

人間の顔の発育は、2回あります。
1回目は、生まれてから6才までですから、生まれてから6才までのお子さんの顔は毎年変化します。
でも小学生の間はあまり顔つきは変わりません。
歯が並べない顎は、1回目の顔の発育の徒競走に負けたのです。
この時期の顎の発育が不良だったので、歯が並べない顎になり、顎が萎縮していたのです。
11才になる小学校5年生から顔が再び変化します。
6才までに正しく発育できなかった顔を10才までに治して
11才からの徒競走には自分の力で発育させるのが大切だと話しています。
次の発育の開始は、11才からです。
女の子は14才ごろ発育が終了してしまいます。

治療の目的は、歯が並べばいいのではありません。
良い顔に発育するための正しい咬む刺激が必要なのです。
発育不足の顎を10才までに機械的に治療して、
11才以降は自分の咬む刺激で『良い顔』を作ることが矯正治療の目的と考えています。
歯並びの問題は単純に顎と歯だけの問題だけではありません。
一生の顔の形に関わる大切な問題です。
治療開始は「おかしい」と感じた時が治療の時期です。
様子を見ていたら、発育不足の萎縮した顔のままです。
特に女の子は約14才で発育が終了してしまう子もいます。
「おかしい」と感じたら、様子を見ていないで早期に治療を開始しましょう。

後戻りしないためには?

治療後、歯が元の位置に戻ってしまうことがあります。
後戻りを起こさないために、2つの大切な期間があります。

■第1の時期

歯を移動した後は、歯の根の周囲の骨が固まるまで歯を保定する必要があります。
床装置をそのまま約6ヶ月装着します。
装置は、夜間のみ装着します。
リテイナー〔保定装置〕を装着する場合もあります。

第2の時期(恒久的な時期)

原因は、咬む機能が正しく働いていない場合や口の姿勢が悪かったり、
悪習慣が再発することが考えられます。
治療終了後も、咬合状態の定期検診は必要です。

歯科医師や患者さんは、歯並びが悪いと考えますが、
体の機能から考えると、不正な機能にはそれなりに不正な歯並びで、体のバランスを保っているのです。
歯並びだけ治しても、悪い機能のままでは、また元の悪い歯並びに戻ってしまいます。
これを後戻りといいます。
外観だけで満足してはいけません。
せっかく治した歯並びが、後戻りしないためにも不正な機能も治しましょう。

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